エステティシャン・塩澤麻衣さんに出会ったことが、私にとって新しい挑戦の始まりでした。彼女の施術に感じたもの。マッサージによる指圧の違い。角層の表面からすみずみまで、段階に応じた“圧”の感触。そして、香りをはじめ、施術中に感じた五感の心地良さ。
それらを化粧品で表現するには、どうしたら良いか。研究を重ね、技術面においては、肌になじませる際に使用感の感触が変化するよう、独自の乳化技術と浸透技術を駆使しました。他にも、成分面、メンタル面と、実際の施術で得た実感を化粧品に落とし込んでいく作業は、私の開発人生においても初めての経験でした。まさしく、“ひと味違う”スキンケアラインが誕生したと、大きな手応えを得ています。
エスティング美容乳液に採用
独自の乳化技術と浸透技術を兼ね備えた「多段階マルチエマルション」
お肌のそれぞれの箇所に、必要な成分を浸透させることを可能にした独自の技術。お肌の表面に必要な成分は表面に留まり、お肌の奥に必要な成分は奥深く浸透するため、美容成分の持つ能力を最も引き出すことができます。
お肌の表面にエスティング美容乳液が到着。
お肌の表面に一度放出され、浸透が始まります。
お肌の奥が必要とする成分が浸透していきます。
各層にまんべんなく美容成分が浸透します。
「エクトイン」「ラズベリーセラミド※」など、 ポテンシャルの高い成分の追求と厳選
お肌の不調に悩まされる方の多くは、やはり「乾燥」に原因があることがほとんどです。その「乾燥」に有効な成分を追い求め、出会ったのが「エクトイン」でした。すでに、10年以上この研究を続けています。希少な成分のため、化粧品に配合されることは多くありませんが、知れば知るほどにそのポテンシャルの高さには驚かされます。また、「エクトイン」の構造を理解することで「エクトイン」を中心とした処方開発をすることができ、その有効性とポテンシャルを引き上げることが可能になるため選んでいます。
また、今回様々な候補成分から検証した結果、肌のバリア機能を回復させる上で、最も期待がもてる成分であったのが「ラズベリーセラミド※」でした。日本ではほとんど使用実績がないフランス産の原料で、オーガニック認証機関である「エコサート」認証原料でもあります。
コストやハンドリングの悪さ等、企業都合の問題で日本ではなかなか日の目をみない成分が実はたくさんあります。世界中からそんな原料を発掘し、確信をもてる原料を製剤に生かすことも我々の使命と考えています。
国内老舗化粧品メーカーにて新研究室を立ち上げ、10年間一貫して化粧品、医薬部外品の処方に従事。化粧品全般の処方を網羅する。その後、医大発のベンチャー企業にて研究開発本部に所属し、上記業務に加え、医薬品開発に携わる。2011年2月、レゴリス株式会社の創業に参加。2011年３月、同社の代表取締役に就任。その開発力と感性、処方設計、技術力は、国内外を問わず定評がある。世界中を飛び回って様々な人種、肌質のための化粧品開発を行っている。
