加齢だけが原因じゃない!エステティシャンが教える「たるみ」対策
「たるみ」と聞くと、ある程度年齢を重ねてからの悩みと思っているかもしれません。
しかし、エステティシャンとして多くの女性の肌に触れてきた私の経験から、20代半ばで〝第一次たるみ〟の実感があり、30代になって〝第二次たるみ〟が本格的にスタートしています。
見た目年齢を上げてしまう「顔のたるみ」や「ハリ不足」は、肌の弾力を司る、真皮層のコラーゲンやエラスチンの減少や劣化です。
それは、必ずしも加齢だけが原因ではなく、普段の姿勢や食生活、スキンケアなどからも進行します。
たるみの直接的な原因となる肌のコラーゲンやエラスチンを増やすケアを行うのと同時に、肌のたるみを増長させる日常生活のクセを直して、予防していきましょう。
「たるむ」肌のメカニズム
皮膚は、外側から表皮、真皮、皮下組織の3層からできていて、さらにその下には脂肪組織、筋肉があります。
若い人の肌は、皮膚の内部では常に細胞分裂が行われ、新陳代謝が活発な状態なので、柔軟性や弾力性がある肌でいることができます。
しかし、20歳を過ぎた頃から、新陳代謝は低下しはじめるため、だんだんと柔軟性が失われていきます。
中でも真皮層にあり、肌のスプリングの元になる線維成分、コラーゲンとエラスチンが緩んでしまうのがたるみの主な原因です。
これらはタンパク質でできていて、コラーゲン線維が網の目のように走り、そのコラーゲン繊維を結合してスプリングを支える部分がエラスチンです。
年齢を重ねたり、紫外線を多く浴びた肌は、これらのコラーゲン線維やエラスチンも弱くなり、途中で切れてしまったり、硬くなることで弾力性が落ちたりしていきます。弾性を失った古い輪ゴムが、引っ張るとブチブチと切れてしまうといった現象がありますが、肌のコラーゲンもまさにそのような状態になってしまうのです。
自分はまだまだ大丈夫、と思っている方は、下の症状がまだ出ていないかどうか確認してみましょう。
主な「たるみ」の種類
たるみには、症状がでる場所によって種類や原因が異なります。
法令線(ほうれいせん)
口の両側にできたシワで、無表情の状態でも消えません。加齢による皮膚のたるみと同時に、頬の脂肪が下がってくることで起こります。ただし、あごの細い方など、もともとの骨格の形でシワが寄りやすい場合もあります。
二重あご
太っていないのに二重あごが気になりだしたら、フェイスラインのたるみです。頬からあごにかけてついた脂肪を皮膚が支えきれなくなったものが二重あごになります。最近、フェイスラインがぼやけてきたと感じたら要注意です。
涙袋
目元が老化すると、眼球のまわりの脂肪を支える下まぶたの皮膚がたるみ、ぷくっとふくらんだようになります。初期は、クマが目立ってきたと感じることも多く、進行すると「涙袋」に変化していきます。
たるみ毛穴
弾力が十分にある若い肌は毛穴が目立ちにくいのですが、年齢とともにコラーゲンがゆるみ始めると毛穴が開いてきます。さらに年齢を重ねると、皮膚が下がり、毛穴が涙型になっていきます。
毛穴の形が楕円形や涙型になったことに気づいたら、それはたたるみ肌の初期症状。たるみは顔全体に広がるほどスキンケアでの改善は難しくなるので、ケアと同時にふだんから予防策も行なうことが必要です。
たるみ肌の原因と予防策
たるみを引き起こす原因は加齢によるコラーゲンやエラスチンのゆるみ以外にもあります。
スキンケア
ただやみくもにコラーゲンの入ったスキンケアをしていては効果を期待できにくいものです。コラーゲンの分子は大きくて肌に浸透しにくいのと、コラーゲンがそのまま肌のコラーゲンになるとは限らないからです。
コラーゲンを直接入れるケアも大切ですが、それ以上に肌の中で肌自らがコラーゲン線維などを増やす成分が効果的です。
私のサロンでは「エクトイン」という成分を配合した美容液を使って施術を行ないます。エクトインには、線維芽細胞を活性化させて、強く健康なコラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸などを生み出す力をサポートしていく力があるので、たるみやシワの改善、予防に大変すぐれています。
また、EMSによって表情ジワを深めずに筋力をアップする方法も取り入れています。
表情筋を大きく動かすようなマッサージは、かえって表情ジワやたるみを深く刻んでしまうことになりかねないので、自己流でやる方は注意が必要です。
紫外線
紫外線の中でも特にA波は真皮層にまで届き、コラーゲンやエラスチンなどを作り出す「繊維芽細胞」にダメージを与えます。それによって、コラーゲンやエラスチンの生成量が減るだけでなく、すでにあるコラーゲンやエラスチンの弾性が衰え、結果シワやたるみが生まれます。
紫外線を防ぐには、一年中通して日焼け止めを塗って予防することが大切です。日焼け止めの表示の「PA」は紫外線A波をカットする力を表します。日常でしたら「++」程度を、海や山など紫外線が強い場所に行く場合は「+++」以上のものを選ぶようにしましょう。
生活習慣
コラーゲンやエラスチンを生み出す元となる、繊維芽細胞にはたんぱく質やビタミンCなどバランスのとれた栄養素が必要です。
また、「肌のゴールデンタイム」は眠りについてから3時間に行なわれます。
人間はこの間に、昼間の間に受けたダメージを修復したり、新しい細胞を生み出しているので、良質な睡眠こそが最高の美容液だと思ってしっかり休みましょう。
乾燥対策
水分をたっぷり含んだ角質層はそれだけでもぷるぷると弾力があります。しかし、角質層の水分保持力が低下し、肌が乾燥してしまうと、その下にある真皮層の水分を十分に保つことができなくなり、真皮層の弾力が低下してしまいます。
ふだんから保湿ケアをしっかりして、外側からうるおいのバリアで肌内部をサポートしてあげましょう。
表情筋のゆるみ
無表情な方ほどたるみやすくなり、逆に、良く人と話し、良く笑う人は大頬筋が鍛えられるため、たるみにくくなります。
表情筋が良く動く人は、細胞が活性化し、新陳代謝を促し、コラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸などを作り出す線維芽細胞の働きが良くなります。
指を使った自己流のマッサージで肌に負担をかけると、それもたるみになりますからおすすめできません。自分でやる場合は手を使わないで表情筋を鍛える方法をおすすめします。
口を大きく開けて「あ・え・い・お・う」とゆっくり発音し、これを1日に10回程度やるだけでも、表情筋は鍛えらます。
特に二重あごや口角の下がりが気になる方には、ペットボトルを使った筋肉トレーニングをご紹介します。
➀500mlのペットボトルを用意し、蓋をとって少量の水を入れておきます。
➁それを歯を使わず、くちびるで加えたらそのまま持ち上げて、10秒間キープ。
③これを3回繰り返します。慣れてきたら水の量を少しずつ足していくといいでしょう。
(注意:あごの関節に痛みのある方は行わないでください)
姿勢、猫背など
自分のふだん何気ない姿勢や表情がたるみの原因になっていることもあります。口をポカンと開けている方は、きちんと口を結ぶようにするだけで筋肉のゆるみ方が違ってきます。
パソコンの前で猫背になって仕事をしているのも、たるみの原因。ふだんから、鏡の前で自分がどんな状態で過ごしているのかチェックし、だらしのない姿勢や表情をしていたら即、直していきましょう。
たるみ対策のまとめ
たるみは加齢による現象ではありますが、実はふだんの生活でたるみを増長している行為はとても多いのです。それを自覚して気を付けるだけでも、たるみの進行は変わってきます。
スキンケアでは、コラーゲンやエラスチンを生み出す、線維芽細胞に働きかける成分のものにも目を向け、ふだんから紫外線対策をしっかり行なうことなどはとても重要です。
日常生活においては、なかなか自分では気づきにくいものなので、友人や家族にお願いして普段のようすを写メで撮ってもらって観察してみるといいかもしれません。思った以上に猫背でいたり、口を開けてぼーっとしている表情が多かった方は、すぐに改善していきましょう。
美容心理士による「たるみ」に効くカラーセラピー
たるみの症状は、自らを開放できない、解放することを恐れている状態であることを意味します。
最近たるみが気なる、法例線が目立ってきたなど、感じた方にはオレンジがおすすめです。
オレンジ色には心を陽気に、楽観的にしてくれる効果があります。自然に笑顔が増えて表情筋肉が鍛えられてリフトアップするでしょう。
気分が冴えない時ほど、オレンジ色の服を身につけたり、オレンジ色のお花を飾るなど、自分の目につきやすい部分にオレンジ色を使ってみてください。それだけでも気分が上がります。
朝鏡を見たときに目を思いっきり明けて笑う習慣をつけてみて毎日継続することで目元のたるみにも効果的です。
そんな私が、今までの15年のサロン経験と、独自の美容理論を詰め込んだ化粧品を出しました。
よろしければ、ぜひ1本試してみてくださいね。
あなたのお肌が美しく健康に育ちますように・・・。